調子が悪くなってからだましだまし使っていたが、
不定期に再起動、サスペンドから復帰しないなど症状が悪化してきたので修理した。
最終的に、すべての挿入部品のハンダ付け箇所を再ハンダすることで状況は大きく改善。
さらにビデオケーブルをAmazonBasic HDMI-DVIに交換することで、残った問題も解決した。
電解コンデンサーの劣化等部品の問題がなかったため部品交換はなし。
最初の修理のとき、全体のホコリとりも実施した。
更新 2025-02-27 修理5回目~ ついにシステム基板も修理
目次
- 修理前の症状
- 分解
- 修理1回目 電源基板トランスまわり再ハンダ
- 修理2回目 電源基板2次側コンデンサー再ハンダ
- 修理3回目 電源基板全挿入部品再ハンダ
- 修理4回目 システム基板挿入部品再ハンダ
- 対策1回目 ビデオケーブルをAmazonBasicHDMI-DVIに交換
- 修理5回目 電源基板面実装部品再ハンダ
- 修理6回目 システム基板電源レギュレーター再ハンダ
- 最後に
修理前の症状
- 使用中モニターが不定期に再起動
- モニタースタンバイで固まり、PCウェイクアップ後も復帰せず操作不可
- リモートでPCをスリープさせた後、電源ケーブルを抜き、しばらくしてから戻しても復帰しない
分解
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足取付部にある穴に棒状のものをさしながら足を引き抜く
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裏のビスを3本外す
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プラスチックの爪外し工具等を使い、上側から外装前後をつなぐ爪を外し、後側の外装を取る
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分解するのにじゃまなケーブル等を外す
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基板を外す
修理1回目 電源基板トランスまわり再ハンダ
分解して電源基板を見たが、電源回路2次側の大きい容量のコンデンサーで膨らみ等の異常はなかった。
目視では問題がありそうな箇所が見つからないため、情報を集め修理方針を決めることにした。
集めた情報の中で、電源トランス再ハンダで直ったケース、
この製品のコイル鳴きに関する情報が目に止まった。
トランスやインダクターの振動によるハンダ付け部の特性劣化を推測し、
トランスと、2次側インダクターを再ハンダしてみることにした。
付近で質量の大きそうな部品があれば合わせて再ハンダするつもりだったが、
見当たらなかったため今回はこれらの部品のみ。
再ハンダは古いハンダを除去した後、新しいハンダをつけた。
再ハンダ後は、拡大鏡で再ハンダ箇所の確認、ハンダボール除去等を実施。
システム基板については、コネクター部を中心に、エアブローやピンセットでホコリ取りをした。
作業後、修理前に出ていた症状がなくなり、動作応答の改善が見られた。
修理2回目 電源基板2次側コンデンサー再ハンダ
以前から出ていたかも知れないが、スタンバイからの復帰で電源が落ち操作不能になるようになった。 症状的には、電源回路2次側コンデンサーの容量抜けっぽい。 そこで、外観異常はないが2次側で容量の大きいコンデンサーを外し、容量を測定した。
parts | 実測 Cap. ESR |
---|---|
330uF 35v | 327.0uF 0.05Ω |
330uF 35v | 328.6uF 0.04Ω |
680uF 16v | 682.5uF 0.03Ω |
680uF 16v | 672.9uF 0.02Ω |
見た目通り容量に問題がないことから、ハンダ接続箇所特性劣化による回路特性の悪化を推測。 2次側すべての電解コンデンサーを再ハンダした。
作業後、安定性や動作応答がさらに良くなったように感じた。 短時間の確認では、スタンバイから復帰時の電源落ちは発生しなかった。
修理3回目 電源基板全挿入部品再ハンダ
スタンバイから復帰時の電源落ちが再発。 問題が出たらやるつもりだったが、前回やり残した電源基板上のコネクター、ジャンパーワイヤーも 含めたすべての挿入部品を再ハンダすることにした。
作業後、これまでにない安定性と応答性を感じ、電源部の大切さを実感した。 問題はもう消え去ったかに見えた。
修理4回目 システム基板挿入部品再ハンダ
もう起きないだろうと思っていたサスペンドから復帰時の電源落ちが、一度だけ発生。
前回やっていないシステム基板挿入部品の再ハンダを行った。
すべてといっても、電源基板とつなぐケーブルのコネクターのみ。
何回も分解したこともあり、外装プラスチックの爪が一箇所破損。幸いネジの近くで大きな影響はなさそうだ。
作業後、以前の状態が十分安定していたこともあり、体感上の違いはなし。
対策1回目 ビデオケーブルをAmazonBasicHDMI-DVIに交換
好調な日が続いたが、サスペンド後の自動電源オフで操作不能になる現象が発生。しばらく観察すると、
その状態からPCウェイクアップでサスペンドから復帰するケースと、しないケースがあることがわかった。
電源LEDは消えているが、サスペンド的な状態になっているように見える。
以前調べた情報に、サスペンドから復帰しない問題を、ビデオケーブルを短いものに変えて改善した
というものがあった。そこで以下の可能性を考えた。
- PC、モニター間で信号伝送特性のマージンが少ない
- 品質の良いケーブルに変え、伝送特性が良くなると状況が改善する
- ケーブルとモニター、PCコネクターとの接触抵抗が影響する
現在のケーブルは、HDMI-HDMI、2mくらい。メーカー、仕様、スペック不明。金メッキ等なし。
モニター側インタフェースはHDMIのみだが、PC側は、HDMI、DVI、ディスプレーポートがある。 DVIが接触抵抗的に有利と思われたので、HDMI-DVIケーブルに変更することにした。 手持ちで探すと、AmazonBasicの1.8mケーブルがあった。 コネクターは金メッキ。ケーブル品質もこちらのほうが良さそうだ。
他にモニターの構造的な問題として、モニターケーブルが外装と干渉し、HDMIコネクターにケーブルの テンションがかかる点が気になったが、今回はそのまま。
結果、ケーブル交換以降、不具合はまったく起きなくなった。過去最高の安定感。
修理5回目 電源基板面実装部品再ハンダ
使用中電源再起動や、電源投入時LEDが数回点滅してハングするなど、いよいよ末期的な感じになってきた。
電源基板でやってないのは面実装部品の再ハンダだが、まじめに古いハンダをとってられないので、
新しいハンダと混ぜる感じですべての面実装部品を再ハンダした。
結果は、まったく効果なし。いよいよかということで、新しいモニターの検討をはじめる。
修理6回目 システム基板電源レギュレーター再ハンダ
電源基板はシステム基板からコントロールされているので、システム基板の方に問題があるのでは?
と思いつき、システム基板の再ハンダを試みることにした。といっても闇雲にやるのではなく、
対象は電源基板とつながるケーブルのコネクターとシステムLSI間で効果がありそうなもの。
すると、電源レギュレーターっぽいものをふたつ見つけた。部品面はクリームはんだでついているだけなので、
細かい部品を動かしてしまうと後が面倒。ということで、電源レギュレーターだけ再ハンダすることに。
今回も、新しいハンダと混ぜる感じで。ベタグランドの熱容量がかなり大きくつけるのが大変だった。
これまでちゃんとグランドがつながってたのかちょっと怪しい。
結果は、完全復活。とりあえず仮組みして、電源オンオフを5回くらい繰り返したが動作は安定。
最終的に、PCとモードを変えながら動かし、問題ないことを確認。
変なタイミングでハングしたりする不安定さの原因は、ここにあったようだ。
最後に
不具合の要因はケースバイケースで、複合要因だったりするので、他のケースの参考にならないかも知れないが、
とりあえず記録として書いておく。
システムが古いので、そのうちまたどこか調子悪くなるだろうが、その時はまた考える。
2025-02-27 こんどこそだめと思ったが、奇跡の復活。でも、さすがに次はないだろう。